アルザス研究日記

研究ときどき週末。フランス東部アルザス地方のストラスブールにいました。

文章の訓練方法:音読を通じたセルフチェック

卒論や修論、あるいは学位研究を書く上で、論理的に文章を書く能力は重要です。まとまった量の文章を書くにはトレーニングが必要です。ここでは文章力を養う第一歩を説明します。

I. 訓練の第一歩:音読

文章を書くことに慣れていない状況ではまず自分の書いた文章を音読することから始めましょう。音読して気持ち悪いと感じる部分は悪文です。直しましょう。アウトプットに対してセルフチェックするのは技法なので、身につければ十分です。例えばスポーツ選手は自分の動きをビデオ撮影して確認するでしょう。これは、自分の主観的な動きと実際の動きとを引き合わせて、脳内のイメージと実際の体の動きを引き合わせて行く操作です。武井壮氏の以下の動画の説明が非常にわかりやすいです。人間のトレーニングの最初のステップは、脳内のイメージと実際の動きとを一致させるところから始まります。これはプレゼンテーション一般に援用できます。自分の考えている身振り手振りが、実際に録画して確認してみると思いの他ダサいことがあります。

文章も一緒です。一般の読者になってみて、音読してみると自分の書いたばかりの文章でも他人の目線で読むことが可能になります。音読して気持ちの悪い文章はやはり第三者が読んでも気持ち悪い文章となります。このようにセルフチェックできると、自分のブラッシュアップだけでレベルの高いアウトプットに到達できるようになります。「学生が研究に慣れるには指導が必要」とされていることの根幹はここにあります。研究を始めたばかりの学生は、自分ひとりではアウトプットをブラッシュアップできない訳です。

 

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II. その後の発展方法

文章を書き続ける

このように文章を書く初歩を学んだら、その後は継続的に文章を書くようにします。理系の研究者であれば、学んだことをOverleafやEvernoteなどに書き溜めて行くのが良いでしょう。学んだことを(必要に応じて図表も入れて)毎回他人に説明可能な状況で保存しておきます。他人に見せることの可能な文章を残しておくことで、

  1. 質問されたときに資料を送ってすぐ対応できる
  2. 他人に見せるつもりで資料を作るので文章力が身につく
  3. 文章を書き続けるので文章力を維持できる

という3点のメリットが得られます。是非文章を下記続ける習慣を身に着けましょう。

文章を書くつもりで他人の文章を読む

「分析的に文章を読む」とも言いかえることができます。他の人の文章を読んで、なんだか分かりやすい!と感じることがあれば、その文章を分析してみましょう。なぜ分かりやすいのか考えて、文章構成が優れているのか、興味の引き方が斬新なのか、全て平易な単語で説明されているのか、時事ネタの挟み方が面白いのか考えます。